2019年2月12日火曜日

我が家に「チン」がやって来る


 
 
 
レックス家に文明の利器がやって来る。

そう、電子レンジである。

 

「ええ~!? 電子レンジ無かったの!?」

 と驚くなかれ。

あんなもの無くとも、料理は作れるのだ。

 

「じゃあ、なんで買うの?!」

 と言うと、そこはほれ、やっぱり便利だから、という答えに落ち着くのだけれどね。

 

 

これはレックスの独断と偏見だが、料理と言うものは直火に近いもので作るほど、旨いと思う。認知症になる前のレックス母に言わせると、

「ご飯は藁やマキで炊いたものが一番おいしい。次がガス。一番おいしくないのが電気」

 だそうだ。便利さと引き換えに、何かを失っていくのかしら、なんちって。

 

レックスが子供の頃、レックス家には明治生まれの祖母がいたのだが、この祖母が火鉢を使っていた。今の若い人は火鉢なんて知らないだろうなぁ~。で、この火鉢の炭火で時々お餅を焼いてくれたのだが、このお餅が確かに旨かったのである。

それと、祖母はこの炭火を使って鉄瓶でお湯を沸かしていたのだが、このお湯で入れたお茶も美味しかったのを覚えている。

 

加えて、レックスは冷凍食品を一切食べない。これは身体に良くないからではなく、ただ単に好きじゃないから。また、出来合いの総菜の類もめったに食べない。これも身体に良くないからではなく、あまり好きじゃないから(それと、高いから、というのも大きな理由の一つである)。

 

そんなわけで、あまり電子レンジの必要性を感じていなかったのだ。

 

が、母が居たころはさほどでもなかったのだが、いざ一人暮らしになってみると、作った料理が余ってしまうことが度々ある。と言うより、一人分をキッチリ作る、というのは中々に難しい。
 
そんな時必然的に作り置き風になるわけだが、それを温める時にレンジが無いとイマイチ具合が悪い。

 

一々鍋に移して火にかけるのも手間だし、味が濃くなったり、しっかり温まらなかったりと、

「レンジがあればなぁ・・・・・」

 と思うことが再三ある。

 

そんなこんなでこの昭和ど真ん中のレックス家にも、電子レンジがお出ましになることとあいなった(いや、昭和の時代にもレンジはあったから>自分)。

 
ま~、レックス家の近所でも、今時車も電子レンジも無いのは、ウチぐらいのものだろう! って、自慢することではないが。

 

 

しかし、そこは昔人間レックス(おまけにビンボー)、今流行のスチームオーブンレンジなんて買う訳もなく、温めオンリーの単機能レンジにした。調理はこれまで通り、ガス。いや、別にアタシはガス屋のまわしモノじゃないけどね。

 

でも、やっぱり火を使ってグツグツ煮た料理が一番美味しい! と思ってしまう昭和人間には、それがちょうど良いと思う。
 
料理なんて、自分が美味しいと思うやり方で作ればいいんだしね。

 

けど、ネットで初めていろいろとレンジを調べてみて、ちょっとびっくりした。単機能レンジって、安いね~。いや、電子レンジってもっと高いものだと思っていたからね。
私が子供の頃は、高級品だったからね、電子レンジ(いつの時代やねん)。

 

結局、値段の方も昭和のままで止まっていた、困ったレックスなのだった。
 
 
 
 
 

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