2018年1月21日日曜日

捨てる神あれば、拾う神あり


さて、整形クリニック(not美容整形)から紹介された2つの病院のうち、どちらにするか、という問題に直面した我ら一族、早急な決断を迫られる中、親族会議を開催した。と言っても私と姉だけだけど。

 

病院A、ここは名前も通っており、古くからある病院である。この辺りの人は「病院」というと、ここにかかる。ただし、患者数が多く、その看護内容は必ずしも「至れり尽くせり」というわけにはいかない。また、レックス家からのアクセスもイマイチである。

 

病院B、ここは何と言ってもレックス家から抜群に近い。歩いても10分とちょっと。姉の家からも自転車で10分ぐらい。車の運転ができないアナログなレックス姉妹にとっては、願ったりかなったりのロケーションである。

ただし、この病院は必ずしも評判が良い、というわけではない。事実、内科を受診した姉の話では、

「何だか不親切だったんだよね~」

 とのこと。

 

いろいろ考えた挙句、出した結論は「近い方がいいだろう」だった。

 

ところが、である。やはり母の仁徳というか悪運というか、その強さはここでもいかんなく発揮された。何とこの病院、他の科はともかく、整形外科だけは抜群に評判が良かったのである。う~ん、さすが昭和一桁生まれは強い!

 

そんなわけで安易な選択をしたレックス姉妹だったが、この選択はどんぴしゃりとなってくれたのだった。

 

が、一難去ってまた一難、受診の結果母の骨折が判明し、手術が必要となったのだが、その時病院は満床だったのである。このまま動けない母を家に置いておくわけにもいかず、さりとて私にはどうしようもない。ここでレックス、一世一代の泣き落とし戦略に打って出た。

 

幼いころから「可愛げのないヤツ」で通っていたこの私であったが、ここは「母の身を案じる健気で可哀そうな娘」になり切って、医師の良心に訴えたのである。いや~、我ながら大衆演劇の準スター並みの名演技であった(と思う)。人間、やればできるものだ。

 

それが功を奏したのか、もともと優しい先生だったのか、先生の尽力で何とか特別室を空けていただけることになった。入院できると知った時は、本当に全身の力が抜ける思いだった。この際、差額ベッド代など二の次である(後でちょっと痛かったけれど・・・・・)。

 

おかげで、次の日はそれまでの疲れが一気に出て、一日起き上がることができなかった。

 

しかし、本当の「修羅場」は、この先だったのである。
 
 
 
*なお、同じように高齢のご両親の入院先探しの参考までに一言。やはり病院は近いというか通いやすい所が良いと思う。
もちろん病院の設備や力量も重要だが、「すぐ行ける」という点も見逃せないポイントだ。これが私の実感である。

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