川口浩に続く昭和のスター第二弾、今回は往年の美男子「近藤正臣」にご登場願った。おそらく、平成の今になっても川口浩よりも知名度は高いのではないだろうか。もちろん、それは氏が未だ現役バリバリの俳優さんであるからだが。若い方々の中にも、
「ああ~、あのおじいちゃん役の俳優さんね!?」
と思い当たる方もいるのではないだろうか。
しかし、実際も役柄もおじいちゃんになっている近藤正臣だが、氏は昭和の一時期、まさに日本を代表する二枚目俳優だったのである! 一口に二枚目と言っても、そのタイプは一つではないだろう。野性的な二枚目、端正で上品な二枚目、優しくて甘い二枚目、近藤正臣が得意としていたのは、ちょっとキザでクールな二枚目だった。思いを寄せる女性をしり目に、片手で髪をかき上げて去って行く、みたいな、ね。実際よく髪をかき上げていたし(と思う、よく覚えてないけど)。
ところで、私は地上波のテレビをほとんど見ない。ケーブルテレビばかり、見ている。海外ドラマが好きなもんで。で、このケーブルテレビ、海外ドラマだけではなく、昔の日本のドラマもよくやっているのだ。
ある日のこと、そんな昔の日本のドラマの一つ、近藤正臣主演の「神津恭介の推理なんちゃら」というドラマが流れた。この神津恭介(ひょっとして、字が違うかも、です)は大学教授でありながらその優秀な頭脳を駆使して卓越した推理力を展開し、難事件を解決して行く、という内容で、近藤正臣にぴったりの役どころであった。その日のドラマは舞台がパラオという豪華ヴァージョンで(当時は海外ロケそのものが豪華版だったのさ)、ますますゴージャスな近藤正臣氏にどんぴしゃりなお話だったのである、が。
エメラルドグリーンに輝くパラオの海、その上を白い波をかき分けて走るモーターボート、ボート上には、南の風に髪をなびかせている純白スーツに身を包んだ近藤正臣・・・・
パラオですよ、南の島ですよ、リゾートですよ、海の上ですよ!? そこで純白スーツって・・・・
「まるで、ギャグ!」
心の中で「お前は海外ウェディングの新郎か!?」と突っ込みを入れたくなってしまった。
おそらくこのドラマの中では山場の一つなのであろう。断じてギャグでないことだけは、確かである。当時の女性達、いや男性も、純白スーツ姿の近藤正臣を見て、
「かっこいい!」
と思ったのだろうなぁ、少なくとも製作者側はそれをねらってこのシーンを作ったはずなのだ。う~ん、何とも昭和テイスト! ではないか。 のけぞって笑いながらも、ハートをぐっとわしづかみされましたよ。
「ああ、昭和っていいよなぁ!!(しみじみ)」
私は当時から今に至るまで近藤正臣のファンであったことはなかったが、このパラオの白いスーツ姿を見て、近藤正臣がちょっぴり好きになったよ。
やっぱりね、これからはパラオに行くときゃ、純白スーツだよ!
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