この間辞めた会社、結局何だかんだで5年ぐらいいたから、それなりにいろいろあったけれど、辞める時には意外に(と言ったら失礼だけど)暖かく送り出してもらった。
終わりよければ全て良し、だよね。
この会社に入る前、レックスはずっと独り者だったから小さな会社の事務員としてずうっと、それこそ二十年ぐらい同じ会社で働いていた。そこは本当に小さな会社で、しかもレックスがいたのは営業所だったから、所長と営業マン一人をのぞいたら後は一人事務員のレックスだけ。まあ、一人の大変さはあったけれど、その分人間関係やらなにやらの面倒くささはゼロに等しかった。
後から嘱託のおじさん社員やパートの奥さんたちが入って来たんだけどね。でも、けっこう長い間一人事務員兼お留守番要員だったからね。
そこは母の介護がきつくなって辞めたんだけど、しばらく母を在宅介護した後で、やっと施設に預ける目途がついたので、次の仕事を探し始めたわけだ。
結局ブランクは3年ぐらいはあったと思う。
次の仕事と言っても当時すでに50代も終わりに近かったし、ブランクはあるしで、最初から正社員は度外視してパートを考えていた。
それも、フルタイムはもう無理だろうな~って思ったから、というかやりたくなかったから(www)、週に3日とかせいぜい4日ぐらいのやつ。
ほれ、真正の怠け者だから、アタシ。
自分では何とかなるだろうと思っていたんだけど、これが難航してね~。
まず面接までこぎつけるのが大変だし、こぎつけたとしても面接行くとこ行くとこ軒並み断られる。
「年は食っているけど、私だって事務員として20年のキャリア(今考えると笑えるセリフ)があるんだし、パートだったら何とかなるんじゃ」
と思っていたから、世間の厳しさを痛感してへこんだぜ~。
で、何とか辞めた会社に拾われたわけだが、その際自分なりに思うところがあった。
一つは、不安。
ほら、長い間一人事務員で、あまり人間関係とか考えなくて良い環境だったでしょ。長い間勤めていたから、取引先の担当者の中にもそれなりに気を使ってくれる人がいたりして、揉まれるということが一切なかった。
ところが一気に女性のパートさんが20人も30人もいる職場になるわけですよ。
おまけにその大半が「主婦」な方々なわけで、これまでそういった付き合いを一切した経験がなかった身としては、
「私、みんなと上手くやっていけるかな」
と非常に不安だった。
あと一つは逆になるけど、気負い。
「いくらブランクがあると言っても、私は20年も正社員の事務員としてやってきたんだ。主婦の皆さんに仕事の上で負けるわけにはいかない」
といった・・・・・・
これも今にして思えば笑っちゃうけどね。でも、当時は大まじめにそう考えていた。
これが大きな間違いだったと気がつくのに、時間はかからなかったけど。
今回、辞める時に本当にたくさんの人から暖かい言葉をかけてもらって、ちょっとしたプレゼントをいろんな人からもらった。
これがまた、気の利いたプレゼントでね。
ちょっとこじゃれているんだけど、あまり相手の気持ちの負担にならないような、小さなプレゼント。
で、思ったのよ。
ああ、皆さんはお子さんの学校関係の人たちとの付き合いとか、ママ友さんたちとの付き合いとか、ご近所づきあいとか、そういう付き合いをたくさんやって来たんだよな、って。
おそらくその中からこうした付き合いを法を身に着けてこられたんだよね。
それと、やっぱり見ているとちょっとした挨拶の仕方とか「ありがとう」のタイミングとか、皆さん、本当にうまい。
レックスはこの会社で同僚の方々からこうしたことを学ばせてもらった。
皆さんには感謝している。
同時に、自分は心のどこかで主婦の皆さんを「社会人」という面からでは、下に見ていたのでは、と気づかされた。
恥ずかしいよね。
社会人として成熟していなかったのは、むしろレックスの方だったよ。
ただ、だから自分よりも皆さんの方が上、とかそういうふうには捉えたくないとも思っている。
それぞれ優れている所、ちょっと直した方がいいところ、あるいは様々な価値観があるはずだから。
女性社員のHさんも最後には暖かい言葉をかけてくれて、まずまずいい終わり方だったかな、と思う。
ま、男性社員のMさんとは最後まで相いれなかったけど!?
(あの人は変わらんだろうな~。ま、あの人も悪い人じゃないんだけどね)