この前、いつものようにyoutubeを見ていたら、海外旅行の動画が出てきた。若者向けの初心者バック・パッカー用動画、みたいなヤツで、「行きたい国・行ってはいけない国」をやっていた。そんなものを見ていたら、昔のことを思い出しちゃったよ。
若い頃の(と言っても、20代だけでなく30代、40代初めのころまで含んじゃってますがwww)レックスの一番の趣味は旅行、国内外を問わず、休みと言うと出かけていた。ノミの心臓の持ち主レックス父の遺伝子をしっかり受け継いだ小心者レックス、海外はだいたい治安の良い国、場所を選んで旅行していたのだが、それでも「ヤ、ヤバイ!?」という体験も無いではない。そんな「今だから話せる暗い過去」を3つ、(勝手に)お届けしよう。
1つはカナダのバンクーバーへ行った時のこと。この時は航空券とホテルを自分で予約するという、まあ言ってみれば手配旅行というヤツだった。で、2日目の朝、とある場所へ行こうとしていたレックス、バンクーバーの爽やかな空の下、とことこと気持ちの良い歩道を歩いていた。
と、ある時点を過ぎた途端、急に周りの景色が様変わりしてしまったのだ。それまではビシッとスーツを着こなした見るからにビジネスマン風の人たちが颯爽と歩いていたのに、いつの間にやら辺りには酒瓶を抱えて道路にうずくまっている人やら、ストリート・ガール風のお姉さんやら、そんな人しか見かけなくなってしまったのだ。おまけに道沿いに建っているホテルはレックスの目には、
「これ、廃墟!?」
としか映らない代物。いかに鈍いアタシと言えども、
「ここはもしかしてヤバイ場所では!?」
と察しがついた。でもね、目的地に到着するためにはその道しか分からない!! もう、行くしかない!! とまあ、後に引けない状況で。
そのうち町の様子が普通の繁華街に変わり、事なきを得たわけだけど、あの時は焦ったよ。1本の道路、1つのブロックを境に、ガラリと雰囲気が変わってしまう海外の恐ろしさを身をもって知りました。事前にちゃんと付近の様子を調べて、こうした場所は遠回りになっても迂回しなくちゃいけなかったんだよね。
あれ、カナダだったからまだしもだったけれど、アメリカだったらもっと怖かったろうな。
で、あと1つはイタリアのミラノとベニスに行った時。これも自分で全部手配した個人旅行だった。ミラノに1泊してからベニスに向かう予定だったんだけど、ミラノに着くのが夜だったんだよね~。
海外の未知の町に夜に到着する、ということはできれば避けたいことの1つだ。というのも、やはり夜と昼とでは町の様子が変わってしまうというか、地理が分かりづらくなるんだよね。この時もホテルを見つけるのに、確か30分ぐらいかかってしまったと思う。
いや~、1度も来たことがない外国の夜の町をキャリー・バッグ転がしながらさ迷い歩くというのは、心細いものだよ~。
「ホテル、ちゃんと見つかるかな!?」
と不安になっちゃった。一応、ミラノ駅に近い所を予約しておいたのだが、何しろミラノなんて西も東も南も北も分からないし。道を聞こうにも、迂闊な人に聞けないし。ってか、イタリア語なんて分かんねーし。
ミラノは南イタリア、例えばナポリなんかと比べたら治安はいいのだが、それでも不安でいっぱいだった。
やはり、欲を言えば初めての国、町に行くときにはできれば昼間に到着するようにしたいものだ。
で、最後の1つ。こいつはその時には別にどうも感じなかったのだが、後で考えたら一番ヤバかったかも、というものだ。
レックス、今から30年ほど前、ケニヤに行ったことがある。ちょうど失業中だったもので、
「時間もあるし、せっかくだからちょっと行ってくるか」
ということで。もちろん、この時は手配旅行ではなく、普通にツアーで行った。
目的は主にマサイマラなどのサファリ・ツアーで、国立保護区内にあるロッジに泊った。昼はサファリ、夕方から夜にかけてはロッジでまったりとお茶、おまけに添乗員こそいなかったが現地係員と運転手付きという、レックスとしては破格の豪華旅行だった。
国立保護区は簡単に誰でも入れる、というわけではないので、その中にあるロッジはまあ、セキュリティは良いと言える。私らのご飯のおこぼれをかっさらおうとやって来る野生のサルが唯一(?)の犯罪者、だった。
そんな具合にロッジはとても安全だったのだが、帰る時にケニヤの首都のナイロビに寄ったんだよね。ここでツアーの他のメンバーはガイドさんと一緒にナイロビの市場に行ったのだが、アタシは体調を崩していたので、ホテルに残ることにしたのだった。
でも、ホテルのロビーで1人でボーっとしていても退屈なので、そこそこ体調も回復してきたし、ナイロビの町に散歩に出ることにしたのだ。
でも、方向音痴のレックス、ホテルからあんまり離れてしまうと帰れなくなってしまうので、ホテルのそばをちょっとフラフラ歩くぐらいで、結局1時間ほどでホテルに戻ってしまったのけれど。
で・・・・後で耳にしたことなのだが、ナイロビの町って、すげー治安が悪いんだよね・・・・・
レックスが散歩したのはまだ明るい頃だったが、夜など100%と言っていい確率で強盗に会うとか会わないとか・・・・・・
そんな町を、昼とは言え日本人の女が1人でフラフラ歩いていたのか、と思うと我ながら冷や汗たら~、である。
幸い、レックスは「ガイドしましょうか」とか「お土産買いませんか」とかいうお兄さんに何度か声を掛けられただけだったけれど。そうそう、1人、
「北海道のアケミさんによろしく伝えてね!」
という伝言をしてきたお兄さんがいたな。適当に、
「まかせて!」
と言っておいたがwww。
で、最後は物売りのお兄さんに、
「〇〇ホテルはこっちだよ~」
とホテルまで連れてきてもらい、無事にホテルに帰り着いた。が、これは単に運が良かっただけ。見るからに筋金入りのバリバリのバック・パッカーならいざ知らず、アタシのようなフワフワしたお上り旅行者はこんなことは止めといた方が無難だ。
良い子の皆さんは決してマネしないでね!?
ああ、今となっては懐かしい思い出の数々だ。もう、ナイロビの町を歩くこともないだろうな。
でも、国内旅行ぐらいは行きたいよ~!!