2018年9月20日木曜日

高齢者の入院は、忘れた頃にやって来る・・・・・(ちなみに子供も)


母が入院した。

先週の土曜日だ。これはあくまで私の独断と偏見だが、高齢者と子供、特に小さい子供って、急に倒れる。さっきまで元気だったのに、突然具合が悪くなる。母も、その3日ほど前に私が特養にたずねた時には特に変わった様子もなく、お土産の水羊羹をペロリと平らげていたのだ。それが・・・・・・。

 

思うに、高齢者も子供も、急に具合が悪くなると言うより、自分の体調の微妙な変化を認識できないのだろう。ちょっと頭が痛い、消化が良くない、なんかいつもと違う、等々自分の身体に起きている変化に気がつかない。

また、気がついてもそれを適切な言葉で表現する、他の人に伝えるということが難しいのだろうなぁ。特にウチの母の場合は認知症だからね。

 

母は入院の前日に3度嘔吐したらしいのだが、次の日にはそんなことケロリと忘れて、

「別に何でもないよ、お腹悪くないよ」 

 だものなぁ。仕方ないけどね、やはりこれはすごく損。どうしてもこちらのケアが後手後手になってしまう。

 

それに、子供と高齢者、突然具合が悪くなるところは一緒なのだが、肝心の点で異なっている。子供の場合は悪くなるのも早いが、良くなるのも早かったりする。生命力が強いからね。しかし、高齢者はそうはいかない。とにかく、この両者は要注意だ。

 

で、久々の入院となったわけだが、これもね~、何しろ、自分が病気をしているという認識が無いものだから、大変なのよ。検査をしようとしている看護師さん達をしり目に、
「娘が来るまでは、私は何もしません!」
 と啖呵を切ったらしい。らしいというのは、ちょうどその時、私はその場を離れていたから。認知症と言っても、なぜかこーゆー時はがぜんピシッとしてしまうんだよなぁ、なぜ?! しかも、私が戻るととたんに大人しくなってしまう母。母の頭の中は、今一つ分からん。

それと、今、母は点滴だけで食事を禁止されているのだが、私が見舞いに行くと、早速、

「レックスちゃん、おせんべ持ってる?」

 う~む、さすがに食いしん坊の血は健在だ。

「ごめん、無い。って言うか、まだ食べちゃダメなの。先生が許可してくれたら、何か持って来るから」

 一応、これで納得・・・・・・するわけがない2分後には、

「レックスちゃん、甘いもの、ある?」

 今度は甘いもんかい!?

 

見ているこちらも辛いのだが、こればかりはどうしようもない。

 

しかし、今は病院もとてもきれいに、便利になった。入院着はレンタルだし、多床室も小奇麗で快適だ。私の部屋よりよっぽどナイスですよ、マジで。
 
今を去ることウン十年の昔、私が盲腸を手術した時には、一部屋に8人つめこまれていましたからね。それでもやはり高齢者は住み慣れた所が一番らしい。まだ入院したばかりだと言うのに、

「今日、退院するの? 先生、今日退院って言ってたよ」(な訳がない)

 と矢の催促だ。きっと、特養の慣れた自分の部屋が落ち着くのだろう。高齢者、中でも認知症の人は環境の変化に弱い。健康な人でも入院するとせん妄症状が出たりするので、高齢者の方が入院する時にはご注意ください。

 

今は一日も早く体調を整えることが先決だが、やはり気になるのは、このアルツハイマーである。慣れない病院暮らしでどうしても症状が進んでしまう。昨日もおかしなことを言っていたよ。もう、20年以上前に亡くなった飼い猫のことを、

「今でも元気に走り回っているのかい?」

と・・・・・・・。なるべくちょくちょく病室に顔を見に行って、話をするようにする、ぐらいしか思いつかない。

 

しばらく気も身体も休まらない日が続きそうだ。

 

余談ながら、母の病院には多目的ルームのようなスペースがあり、とっても眺めがいいです。そこでお気に入りのコンビニのパンを食べるのが、目下のささかな楽しみです。早く母と一緒にここで食べられるといいんだけど

 

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